Affinity の新バージョン Affinity 3 by Canva が2025年10月30日に発表され、デザイン界隈で大きな話題となりました。そこでアドベントカレンダーの実施を11月頃から呼びかけたところ、多くの執筆者さんが参加してくれました。
この記事は24日分の記事を振り返るリンク集です。また各著者の付随情報も記しておきます。そんな Affinity by Canva Advent Calendar 2025 – Adventar の25日目、最終日の記事です。
1日目~24日目の振り返り
1日目 Affinity チートシートと基本ショートカット
初日。ぼく(ToooN)の記事。Affinityのショートカットリストです。印刷用のチートシートも配布。
2日目 Affinityの黒矢印は「選択ツール」じゃありません!
Affinityの移動ツールを解説する、お~まちさんの記事です。
この記事が書かれた12月2日頃は、まだAffinityの関心が高く、やや熱狂が残る時期でした。しょうもないAIに書かせた記事が増えていたり、年商をプロフィール欄で宣伝するあやしい御方が「Affinityはスゴい」と持ち上げていた時分。偽情報に警鐘をならしつつ、Affinity と Adobe の機能の違いを解説した記事です。
3日目 1か月間QiitaにAffinity記事を書き溜めたので、そのまとめ
Affinityについて毎日精力的な執筆をしている、Haryさんのまとめ記事です。
Haryさんは自分で25日を埋めるひとりアドベントカレンダーを執筆しており、そこでは数多くのAffinityに関する機能を解説しています。このブログエントリーでは、Affinity by Canva Advent Calender 経由で来た初見ユーザのために、ひとりアドベントカレンダーに記した過去記事を、ひとことコメントとともにまとめた内容です。
4~7日目 Affinityのノードツールを解説する
ノードツールの挙動を詳解しています。4日連載、お~まちさんの記事です。
1日目はノードの選択、2日目はノードの追加と削除、3日目はコーナーとセグメント、4日目は複数ノードの選択について。
ノードツールの機能をまさに解剖のごとく探求しています。お~まちさんの記事を読むと「いままで、そんなに意識せずに、使ってたワァ……」という部分がたくさん言語化されていて、発見があります。Affinityの機能に関する書籍、『Affinity解体新書』を執筆中との事です。発行の暁にはぜひ手に取りたいものです。
8日目 Affinity by Canvaのメニュー項目、ほぼ全部書き出してみた
Googleスプレッドシートに Affinity の動作メニューとショートカットをまとめています。Haryさんの記事。
これは大作です。機能のショートカット、ふりがな、英語版表記を表形式にまとめています。大変な労力がかかってると思われ、頭が上がりません。
独自のショートカット設定を考察するときや、機能をページ内検索で調べるときに役立ちます。Affinity 3 では前世代の V2 と違い、さまざまなメニューやアイコンの位置が移動してしまいました。 V2 から Affinity 3 に乗り換える人にとっても、このようなリストは有用だと思います。
9日目 MSI/EXE版のアップデートに注意
Affinityのインストーラーについて語った、Haryさんの記事。
Affinity には MSI/EXE版 と MSIX版 の2種類のインストーラーがあります。どちらも同じAffinityがインストールされるので、好きな方を選んで問題ありません。しかし強いて言うならば MSIX版 をインストールする方が良いケースは多いと思います。
Affinity 3 公開当初から、これらのインストーラーの配布方法の表現は混乱を招く形でした。またアップデート時に問題が発生する事がありました。この記事ではそれらのインストールトラブルの解決方法や仕組みについて解説しています。
10日目 【Affinity】 起動時に出る「ようこそ」を永遠に消す
Affinity 3 by Canva で毎回表示される「ようこそ」画面の消し方。うみのさちさんの記事です。
設定フォルダから Application.xml を編集する方法を、スクリーンショットを多分に用いて、丁寧に紹介しています。この画面が邪魔だと思う人は結構いるようなので、有用なTIPSですね。
ちなみに僕は「ようこそ画面」は表示させています。ファイル作成ごとにテンプレートを逐一作っているので、ようこそ画面はかなり活用してます。でもようこそ画面はもっとカスタマイズ可能になってほしいですね。画面レイアウトに無駄な余白が多く、機能的とは言いがたい。今後のアップデートに期待ですね。
11日目 誰も言及してくれないAffinityの新機能「マーキー選択範囲の動作」
Affinity 3 by Canva の新機能、マーキーの選択範囲について語った、お~まちさんの記事。
Microsoft Office、AutoCAD、Adobe Illustratorなどと比較し、オブジェクトの選択に関する設定を詳解しています。
オブジェクト選択方式の文化が AutoCAD から輸入された事実は初耳でした。なお僕自身も新しく追加された「マーキー選択範囲」を使いこなせていません。有用な活用テクニックを、ぜひCADに明るい方から教わりたいものです。
12日目 XでバズったAffinity投稿まとめ
1年の活動を振り返りつつ、Affinity登場のニュースに触れる。タダミキさんの記事です。
タダミキさんは Affinity 3 by Canva 公開後から、精力的に Affinity のTIPS をXで投稿しています。noteではこれらの投稿をまとめていくと予告しています。Xの方に投稿していたAffinity関連のポストを、この記事にも引用しておきます。
タダミキさんは毎朝Xにデザイン関連のTIPSを投稿していました。すごいViewを叩き出しているのを見て、「Affinityに新しい時代が来たんだなぁ」としみじみしながら朝餉をつついていました。今後のnoteの更新も楽しみです。
13日目 Affinityの過去バージョンのダウンロードとアップデート履歴
僕の投稿です。Affinity 3 by Canva のインストーラーをバージョンごとにまとめました。また、Affinity V1 /V2 時代のアップデート履歴も掲載しています。(マジでえぐい量のアップデート記録が散逸してて、Excelにまとめて、ちまちま記事修正しながら更新しています……終わりはまだ見えていない)
14日目 初めてAffinityを使ってみた感想
Affinityのファーストインプレッションを語っています。WEBデザインを勉強中のRikuさんの記事です。
ご自身のもつブログのロゴをAffinityで作成する流れを通じて、Adobe Illustrator と Photoshop と同じ部分、異なる部分を評価しています。
15日目 『Affinity by CanvaとAdobe Illustratorの徹底機能比較』私の評価
Affinity と Adobe Illustrator の機能比較です。お~まちさんの記事。
これはものすごい手間のかかった内容です。お~まちさんだからこそ書ける記事と言えるでしょう。Adobe Illustrator と Affinity では名称は似ているけれど異なる動作だったり、片方にはあるが片方にはない機能があります。これらを逐一比較し、コメントをつけて評価しています。
ソフトウェアの検証や翻訳を行う開発寄りの立場だったり、あるいは僕のように Affinity に関するブログ記事や動画の発信を行うような人にとっては、有益な内容です。
しかし一般的なグラフィックを作るだけの大多数にとって、価値を理解しにくい思います。冷徹に言ってしまうと、このような機能比較を必要としている人は、世に少ないだろうという話です。
まるで河原の石を数えるような地道な検証は、多くの人にとっては難しく、アクセス数にも寄与しない。しかしだからこそ、このような細やかな研究は素晴らしいし、高く評価されるべきと考えます。
僕にとってもこのブログエントリーは難しくて、まだ完全に理解できてない部分があります。何度も読み直し、ときおり検索し、咀嚼しています。
16日目 Affinity「攻略日記」を始めます!
Affinityのソフトウェア概要について解説する、ベーコンさんの投稿です。
ベーコンさんの記事は、noteのブログとご自身のウェブサイトに分割しており、トピックにより使い分けて執筆しています。16日目のエントリーではAffinityの特徴について語りつつ、今後更新するAffinity関連の記事のアナウンスをしています。
今回のアドベントカレンダーでないAffinity記事として、Affinityで「文字の周り」に青い枠がでてきて消えないの対処方法 も公開しています。
17日目 Affinityで文字が拡大できない?アーティスティックとフレームテキストの違いと使い分け
Affinityの2つのテキストツールについて解説記事。16日目と同じく、執筆はベーコンさん。
初心者が躓きがちな、アーティスティックテキストツールとフレームテキストツールの違いを、動画をまじえつつ丁寧に解説。
18日目 AffinityがCanvaより優れている部分をまとめてみた(デザイナーが比較)
Affinity と Canva の比較記事です。17日目と同じく、執筆はベーコンさん。
Canvaユーザに是非読んでもらいたい内容です。Affinity なら出来るが、Canva だと難しい機能を紹介しています。その一方で、 Canva のユーザーフレンドリーさについても語っています。
「Canvaを使うか、Affinityを使うか、迷う」という人は、この記事を読んで採用ツールを検討してみてください。
19日目 Affinityで2重3重の「フチ付き文字」を作る方法
Affinity のレイヤーエフェクト機能の解説です。ベーコンさん著。4日連続投稿の最終記事です。
テキストを多重縁取りするやり方を紹介しつつ、レイヤーエフェクトの使い方を解説しています。複数のアウトラインエフェクトを重ねるときの注意事項を記してあるのも、親切。
ベーコンさんの手がけるグラフィックは、ガツンと素朴でかわいくて、馬路村のような愉しさが感じられて、よいですね。
20日目 Affinityのアートボードはレイヤーです
Affinityのアートボードの概念を解説する、お~まちさんの記事。
Adobe Illustrator / Photoshop と Affinity のアートボードの違いや、レイヤーの概念について解説しています。Adobe製品とAffinityの違いに戸惑う時に参考になる記事と言えるでしょう。
21日目Affinityで簡単な本を作ってみよう
Affinity で同人誌を作る手順を詳しく解説する記事です。なたの久憲さん執筆。
Affinityのレイアウトスタジオを使い、冊子を作る手順をステップバイステップで解説しています。マスターページの概念は初心者にはつまづきがちですから、この記事を読みながら一緒に操作すると良いでしょう。作例のダウンロードもできるので、イメージしやすくて良い記事です。最後はコンビニプリントで印刷して完成。機材を持ってない人でも実現できる至れり尽くせりな内容です。
あと、なんだろう、なんというか、徒然草味があるよね、なたの久憲さんの文筆。
22日目 「陰影パターン(ハッチング)」で色々な幾何学パターンを作る
今回のアドベントカレンダーで僕が最も興奮させられた投稿です。うみのさちさんの記事。
Affinity の陰影パターン機能を使って、様々な模様を作成するチュートリアルまとめです。
この新機能にあまり触れていなかったので、こんな便利なものなのかと驚きました。水玉模様やハニカムといったシンプルな設定のものから、千鳥格子といった複雑な模様まで。設定値を端的に記しています。
今後も新しいパターンを作った暁には、記事を更新予定との事です。ブックマークして時折アクセスすると良いでしょう。
23日目 VtuberデザイナーがAffinityを使ってみました
デザイナーVTuberの僵尸パアさんの投稿。
Adobe Illustrator / Photoshop 使いのデザイナーが、Affinityに触れ、ソフトウェアの評価を行っています。Affinity に実際に触った感想、どのような層に向いてるソフトウェアなのかを初心者向けに語っています。
YouTubeでは Affinity のチュートリアル動画も公開し、再生リストも作成。「来年はもっとチュートリアル動画をあげられたら」と述べられているので、チャンネル登録してウォッチしておくと良いかも。
24日目 【Affinityエッセイ】恐怖!!新幹線の中から前日入稿
コミックマーケット(国際展示場)で、iPad と Affinity を駆使して手早く入稿できるぞという小話。なたの久憲さん執筆。
Affinity 3 by Canva は無料でダウンロード&インストールが可能ですから、友人のPC等かりもの環境にも手軽にインストールできます。ライセンスが必要なソフトウェアと違って、急場の対応もやりやすいと思います。同人活動の良き味方ですね。
ToooN的よかった記事と振り返り
10名の方に参加して頂いた、Affinity by Canva Advent Calendar 2025 すべての日が埋まって、呼びかけ人の僕も感無量です。執筆して頂いた方々、ありがとうございました。
どの記事もそれぞれの魅力があって素晴らしかったです。
中でも感動したのは22日目の「陰影パターン(ハッチング)」で色々な幾何学パターンを作る(著: うみのさち)。
ほかにも21日目Affinityで簡単な本を作ってみよう(著: なたの久憲)、17~19日目のベーコンさんの初心者向け記事、『Affinity by CanvaとAdobe Illustratorの徹底機能比較』私の評価(著: お~まち)、Affinity by Canvaのメニュー項目、ほぼ全部書き出してみた(著: Hary)。これらの心を砕いた丁寧な執筆内容や、狂気的な探究姿勢には、感銘を受けました。
みなさんが書いた記事が多くの方に読まれ、新しい創作の後押しになる事を願っています。ほんとうにありがとうございました。













