2025年10月1日、Affinity Suite シリーズを販売するCanva社から、意味深なディザームービーが公開されました。
次期バージョンである Affinity V3 の発表&販売開始の予告と考えられますが、このニュースは今のところ複雑な雰囲気で語られています。
なぜなら現在の最新版である Affinity DesignerAffinity PhotoAffinity Publisher V2 の販売ページが削除され、購入ができなくなった為です。一方で、iPadアプリの Affinity V2 はひっそりと無料アプリとしてダウンロードできるようになりました。販売停止と無料化という相反する要素にAffinityユーザは困惑しています。
この記事では2025年10月5日現在の記録として、Affinityコミュニティの反応、過去の歴史、今後の予測について記します。

予測と結論

Affinity V3 はこう変わる(予測)

  1. Affinity V3 と Canva は統合する。オフラインで Affinity、オンラインで Canva で編集するワークフローとなる。
  2. Affinity V3 はフリーソフト(無料)として公開される。ただしクラウドストレージ利用やAI機能にサブスク型の月額課金が必要となる。
  3. Affinity V3 は V2 からの正統進化ではなく、実質的な作り直しとなる。
  4. Affinity V2 で作成したファイルはV3用に変換する事でファイルが編集可能になる。

この予想に至った、事実と論点は次の通りです。

事実の整理

ポジティブな事実

  1. Canva社(Affinityの開発・販売元)が、10月1日にディザームービーを発表した。
  2. iPad版のAffinity V2が無料で配布されている(ただし無告知である)。
  3. Canva社とAffinityは2024年3月に宣言を発出しており、ユーザの権利を守ると誓っている

ネガティブな事実

  1. Affinity V2(Windows, macOS向けデスクトップソフトウェア)が突然販売停止となった。
  2. Affinity の使い方を紹介する公式YouTubeチャンネルから動画がすべて削除/非公開となった。
  3. Canva社が開発するグラフィックアプリCanva はアマチュアユーザが多く、プロユーザーもいる Affinity とは設計思想が違う。
  4. 9月28日にAffinityは従来あったサポートフォーラムを閉鎖し、新しいフォーラムとしてDiscordサーバへの移管することを発表した。そのDiscordはメッチャ荒れてる。
  5. Affinityシリーズを開発するSerif社は2024年3月にCanva社に買収されたので、方向性が大きく変わる可能性がある。
  6. Affinity V2は最近アップデート頻度が少ない。

その他の事実

  1. 10月30日にCanva社がシドニーで生放送の発表イベントを予告している

結論

「Affinityの未来は不安だが、期待するしかない」というネガティブ寄りの見解が、僕の意見です。
僕にとってAffinityは好きなソフトウェアです。この不安が裏切られる事を願っています。

ここからは予測と結論に至った理由を、Affinityの歴史をひもときながら記します。

そもそも Affinity とは

ソフトウェアの概要

Affinity とは、Canva社が開発・販売する、グラフィックソフトウェアです。2024年3月以前はSerif社が開発・販売していました。
ベクターデータを扱い、図表やロゴデザインや建築デザインなどを得意とする、Affinity Disigner
ラスターデータを扱い、写真編集や画像補正やイラスト制作を得意とする、Affinity Photo
文章のコントロールや組版機能やページ管理を使え、データと印刷をつなぐ、Affinity Publisher
そしてデスクトップソフトウェア(Windows向け、macOS向け)と、iPadアプリが展開されています。

価格と戦略

これらのソフトウェアは、単品で10800円(デスクトップ版)、3200円(iPad版)、すべてを一括購入なら26800円というユニバーサルライセンスで販売されていました。しかしセールが頻繁に行われており、実質的な価格は10000円ほどで売られています。短い期間ですが2024年ブラックフライデーセールでは2980円で販売されてた時もあります。88%OFFです。
Affinity は買い切り型のソフトウェアで、一度購入すれば永久に利用可能です。
多くのソフトウェアが月額課金型のサブスクリプション方式に移行する中、Affinityは古風な買い切り型ソフトウェアとして有名でした。

Adobe Creative Cloud の対抗馬として

Affinityシリーズは Adobe Creative Cloud の対抗馬として名高いソフトウェアです。
Affinity DesignerAdobe IllustratorAffinity PhotoAdobe PhotoshopAffinity PublisherAdobe InDesignの対となる存在と言えます。(ただし実装されている機能に差はあります)。
Adobe Creative Cloud が年間契約102960円に対して、Affinity V2 ユニバーサルライセンスは26800円。セール価格で比較すれば、差はもっとすごい。しかも買い切りなので一度お金を払えばその後の契約はいらない。
圧倒的なコスト差があるが、ちょっとした画像製作や印刷物の作成において、Affinity は必要十分な性能を発揮します。

またAdobe社はスマホ版/タブレット版のアプリで長年苦戦を強いられているのか、アプリのリニューアルを繰り返している経緯があります。一方 Affinity は2017年から一貫してAffinity製品をリリースし続けており、安定性と信頼があります。
Adobe社も最近は安定したタブレットアプリが増えてきて、Creative Cloud のクラウドドキュメントによる共有機能のメリットはあります。対抗する Affinity はタブレットとデスクトップのシームレスな作業性と多機能さを両立している強みがあります。
私見ですが、イラスト作成においては Affinity を選ぶ理由はないです。Adobe FrescoClip Studio PaintProcreate の方が優れています。
しかしロゴ作成や作図や紙媒体といった多様なデザイン業務だと Affinity iPad版 + Affinityデスクトップ版は性能面でも優位性があります。業務システムのなかで iPad を使ったデザイン作業を含むなら、 Affinity は筆頭候補として検討して良いと思います。

ここまでが今までのAffinityと立ち位置の解説でした。

新バージョン発表の動揺と不安

突然の販売停止と無料化

2025年10月1日、Affinityチームがディザームービーを発表しました。
これは新バージョンの Affinity V3 の予告と考えられます。
しかし同時にデスクトップ版の Affinity V2 の販売ページが閉鎖され、購入ができなくなりました。Affinity公式サイト、Microsoft Store、AppStoreで公開されていたAffinityデスクトップ版はすでに新規購入ができなくなっています。
一方で、Affinity iPad版は無料でダウンロードが可能に変わりました。2025年9月以前はダウンロード後にライセンスキー認証があったのですが、それがなくなっているのです。いまは0円でライセンスが付与される旨が表示されています。

これは奇妙です。Affinity V3を予告したとして、今のV2の販売を停止する理由は少ないためです。ユーザへの保証として「Affinity V2 購入後1ヶ月以内にV3が販売開始されたユーザには、無償でアップグレード権を付与する。」といった施策が一般的です。
なお Affinity V2 の発表時は、直近のV1購入ユーザに対して返金を受け付けたり、優待価格でV2へのアップグレードができました。

ところで一般的な商品の返品期間は30日です。
Affinity V2 の販売停止が10月1日、発表日が10月30日という、ほぼ30日のインターバルであるのも気になります。

CanvaによるAffinity(Serif社)の買収による懸念

価格以外の出来事についても語る必要があります。2024年3月にCanva社がAffinityを開発するSerif社を買収しました。

Canva はウェブアプリとして動作するグラフィックソフトで、アマチュアユーザに広く支持されています。
Canva のテンプレート数はとにかく膨大で、これが強みです。たとえば「音楽発表会の告知を作りたい」と思ったら、テンプレート検索から「音楽会 A4 チラシ」などと入力。検索結果から好みのデザインをコピー。文章を変更するだけで、チラシが完成します。
近年、圧倒的な成長を見せているサービスであり、AIツールなどの新機能も豊富です。
価格は基本無料です。クラウドの保存領域を増やしたりAIツールを使うためには月額1180円がかかります。

Affinity はアマチュアユーザもいますが、プロユースにも耐えうるソフトウェアとして設計されています。Canva とはユーザ層や機能に差があります。
たとえば Canva にはファイル保存の概念がなく、すべて Canva のクラウドストレージにプロジェクトとして保存 & ベンダーロックされています。
また Canva で作られた制作物は印刷に適しているとは言いがたい。すべてRGBで出力されるので印刷用のCMYK出力ができません。ファイル書き出しも基本的にPDFのみで、.ai や .eps には非対応です。
細かいポイントを挙げればきりがありませんが、Canva はプロ用のソフトウェアとしては機能不足で、細部の調整が難しいです。

そんな Canva社が Affinity を買収したので、買収当時も不安が広がり、ちょっとした炎上となりました。
そこで発されたのが以下の宣言です。
Affinity と Canva の誓約

  1. 私たちは、Affinity を特別なものにしている永久ライセンスを含め、公正、透明、そして手頃な価格設定に努めています。
  2. 私たちは、スタンドアロン製品スイートとしての Affinity への継続的な投資を通じて、Affinity 製品の拡大に倍力していきます。
  3. 学校および非営利団体 (NFP) には Affinity を無料で提供します。
  4. 私たちは、この旅のあらゆる段階でデザイン コミュニティの意見に耳を傾け、かつデザイン コミュニティからの指導を受けるようにします。

この発表で炎上は収まったものの1年半経過して、2025年10月に至ります。
この宣言が今回も踏襲されるのか、それとも宣言は終わった話とされるのか。注目ポイントです。

Affinityの公式YouTube動画が削除された

cao.さんの運営するDiscordで教えてもらった情報です。Affinityの公式YouTubeチャンネルの動画がすべて削除されてしまいました。
このチャンネルでは Affinity V2 の機能やユースケースを紹介していました。
Internet Archive から過去の再生数を見てみましたが、軒並み再生数が10000程度なので、削除しても影響はないとの判断なのかもしれません。だが、わざわざ消さなくても良いのでは? と訝しく思えます。
なお Affinity DesignerAffinity PhotoAffinity Publisher の個別のソフトウェアのYouTubeチャンネルは今のところ削除はされていません。

記録として、 Internet Archive の Affinity のYouTubeチャンネルの記録リンクを記しておきます。
2025年3月25日 Affinity YouTubeチャンネル ログ

Affinity Forum が終了し、Discordに移管したが、炎上してる

Affinity のアップデート情報や質問などができる Affinity Forum があります。ここでは多くの知見がたまっており、検索機能も有用でした。
しかし9月28日に Affinity Forum は終了し、Discordに移管する事が発表されました。
Discordにも検索機能はありますが、コミュニケーションはフロー型であり、ストック型だったフォーラムとはあまりに違います。
少しずつサーバ内のチャンネルも整備され始めましたが、いまだバグ報告の場所はありません。ナレッジとしての有用度は過去のフォーラムが明らかに優れていました。

そこに Affinity V2 の販売停止と、V3予告と思われるディザームービーの公開。チャンネルチャットは荒れに荒れました。
もうみんな好き放題言ってる感じ。代表的な投稿を抽出すると、こんなところです

  • Canva はプロユースに耐えれないから Affinity との合併はダメだ
  • サブスクプランが導入されたら悲しい
  • DaVinci Resolve のやり方を見習うべきだ
  • AI機能が実装されるのでは
  • Discordは機能不足だ。フォーラムに戻してほしい
  • Discordの管理者でてこいー!!

百家争鳴メッチャウルセ~~~。サーバ管理者は放置というか黙秘をつらぬいており、新しい燃料がないのでゆるやかに鎮火傾向です。
とはいえ、V3予告タイミングとDiscordサーバ新設の時期を考えると、この展開は目に見えてるわけでして。Affinityのマーケティング担当者は何を意図してこの流れを作ったのか、とても気になります。
既存のコミュニケーションチャンネルを閉鎖し、不安を感じさせるリリースを出して、今に至る。残念な状況ですね。

ちなみに僕もつたない英語で「まぁまぁみんなおちつけよ、Canvaが10月30日に発表会予告してるよ」とか書いたら、「Canvaはハンドメイド好きババアが使う低機能アプリ」ってメンション飛んできて怒られました。慈悲がない。

なお Affinity のDiscordサーバは以下のリンクから参加できます。
Official Affinity Creative Community

総括。めっちゃ不安になる出来事がたくさん起きてる

きな臭い事実がたくさん起きてて、この後どうなるんだろう。Affinity を業務で使ってる人達は、やきもきするでしょうね。
そんなわけで、Affinity V3 の予告と思われる発表は、ネガティブな空気感で受け止められていると言えます。

2025年現在のAffinityは中途半端ポジション

前章で「Canva は Affinity より機能不足」と記しました。これは真実なれど「では Canva が全く使い物にならないか?」というと、それは違います。
以前、ある演劇のチラシ製作を見せてもらったのですが、Canva で作成していました。「プロのデザイナーに依頼する費用はないので、自分で作ってる。」と劇団のスタッフが夜なべして修正を重ねていました。
印刷はプリントパック。たしか 両面印刷 A4 マットコート紙 110kg 1000部くらいで刷ってたと記憶しています。
入稿のワークフローも問題なく、このあたりは印刷所側の努力や進歩もあるのでしょうね。できあがったチラシは必要十分なクォリティだと思いました。
もちろん Adobe IllustratorAffinity Publisher を使うほうが細かな調整は効く。しかし、大多数の一般ユーザにとっては Canva のほうが身近な存在と言えるでしょう。

一方、毎年値上げを続けている Adobe Creative Cloud ですが、最近の発展はすさまじいものがあります。
AI機能はめざましく、特に画像の切り抜き処理は Adobe があらゆるグラフィックソフトウェアのなかで最も秀でています。
ひとつひとつの機能は Affinity でも実現できますが、Adobe Craetive Cloud だと作業の手数がぐっと少なくなります。
あくまでも感覚的な表現となりますが、2020年頃の Adobe Creative Cloud と2025年現在の Affinity はユーザ体験が近いかなという印象を持っています。

かつての Affinity は Adobe Creative Cloud にハッキリと対抗しうるポジションにいた。そう僕は思っています。
非破壊オブジェクトの扱い、アートボードの仕様、大量・大容量のアセットを組み込んでも軽快な挙動。こういった部分で「Adobeにも文面上は実装されてるけど、使い勝手は Affinity のほうが優れてる」そんな部分がいくつもありました。
総合的には当時から Adobe の方がたくさんの機能がありました。だが、機能不足を補ってあまりある別の魅力が Affinity はあり、ポテンシャルを感じていたのです。
だが Affinity 初リリースから約10年。Adobe Creative Cloud も進化しました。2025年10月現在、Adobe と Affinity の間にはかなりの差があります。それが、感覚5年分の差。

僕自身はAdobe一強を悪いことと考えており、特にAdobe社の契約にまつわるevilさが嫌いです。ゆえにオープンなウェブ上でAdobe製品を勧める事はしません。しかしデザイン業務において Affinity を推せるシーンは年々少なくなっています。
Affinity を使って優れた仕事をするデザイナーは存在しますが、初対面のデザイナーが Affinity を勧めてきたら「こいつは大丈夫なのか?」と注意深くスキルを観察します。いじわるな見方ですが「Adobe を買うお金がないから、安易に Affinity を選んでるんじゃない?」という疑惑です。

一方、デザイン業務は傍流だが日常的にグラフィック制作が必要な現場には積極的にAffinityを紹介しています。最近はちいさな飲食店のオーナー&スタッフに Affinity の導入サポートをしました。チラシ・ポスター・飲食メニュー・SNS画像の編集などで毎日 Affinity Designer が活躍しているそうです。
ある美容院にも Affinity を勧めました。Instagram へ投稿する画像の写真加工や文字挿入のために、Affinity Photo を使っています。施術した顧客の写真をクラウドサーバにアップロードしたくないので、Canvaは選択肢から外れたのです。
Affinityにも強みはあります。ですが、常にブロードバンド回線が使えて、ファイル管理のベンダーロックイン仕様を受け入れるなら、Canva でも良いと思います。

プロ御用達の Adobe と、アマチュアに愛される Canva の間で、Affinityは魅力はあるが中途半端な存在と考えます。
もっともっと進化しないと、きびしい。Affinity はそんな位置にいる気がします。

もしやAffinityはリファクタ地獄なんじゃないか

Affinity V2が発売開始されたちょっと後に、イギリス人のシニアデザイナーとカニ鍋つつきながら雑談した事があります。たしか2022年の末でした。
僕が「Affinity V2 って、ちょっと目玉機能に乏しいよね」と言うと、彼はこう返しました。
「Affinity は過去と同じ過ちを繰り返してるのんじゃない?」

Affinity はかつて DrawPlusPhotoPlus という名前のソフトウェアでした。なぜ Affinity に生まれ変わったかというと、リファクタリング地獄に陥ったからだそうです。ソフトが複雑化して手がつけられなくなったから、ゼロから作り直したって事です。
彼はそこそこPlusシリーズを使っていたみたいです。「バグについて問い合わせた時のSerif社の反応が、今の Affinity Forum の雰囲気に似ている」と語るのです。
Affinity のバグやTIPSを話し合う場として、Affinity Forum があったのですが、2017年頃と2025年現在を比べると、たしかに応対が鈍くなったと思います。
「それはWindows側のバグが原因です」「それは内蔵したライブラリに問題がでているのです」などの返答も散見される。辛辣に言うなら、時代に合わせてソフトウェアを更新するパワーがないのかと疑います。
ソフトウェアの不具合・バグ・意図しない挙動はつきものであり、それらを回避したり抑えこむのも開発のうちだと思います。動かない理由を「依存関係がアップデートしたため」で終わらせるのは、あまり良い回答ではない。それが事実であってもです。
プロプライエタリのソフトウェアにおいて、ユーザは何もできないのですから。

彼が指摘した “リファクタ地獄” がPlusシリーズだけでなくAffinityシリーズでも起きてしまったとしたら。
Affinityが「もうプログラムに手がつけられない。バグ修正も、アップグレードも難しい。Canva社に身売りしよう」と考えて、買収に至ったならば。
今後の Affinity は現在の流れでは進化はせず、実質的に終了するのかもしれません。そして Affinity V3 のブランドを冠した、パッと見 Affinity っぽい全くの別物がリリースされる……。

……もちろんそんな事にならず、プロ用ツールとして足りうる、Affinity V2 の系譜が続く事を僕は望んでいます。

結論と予測

最初に記した予測と結論に戻ります。

  1. Affinity V3 と Canva は統合する。オフラインで Affinity、オンラインで Canva で編集するワークフローとなる。
  2. Affinity V3 はフリーソフト(無料)として公開される。ただしクラウドストレージ利用やAI機能にサブスク型の月額課金が必要となる。
  3. Affinity V3 は V2 からの正統進化ではなく、実質的な作り直しとなる。
  4. Affinity V2 で作成したファイルはV3用に変換する事でファイルが編集可能になる。

自分で書いていてなんですが、これは過激で大胆な予測です。Affinity V3 は V2 とあまり変わらない形でリリースされるかもしれないし、シンプルにすべてが無料になったりするかもしれない。色々な可能性があります。
ただ、今までに起きた出来事や材料から、こういう事もあるかもね。と、誇大妄想として記してみました。

「Affinityの未来は不安だが、期待するしかない」というネガティブ寄りの見解が、僕の結論になります。
僕にとって Affinity は大好きなソフトウェアです。この不安が裏切られると良いのですが……。

すべては10月30日にシドニーで開かれる Canva 製品基調講演 で明らかになるでしょう。

いまのうちに必要なバージョンをダウンロードしよう

すでにAffinityデスクトップ版をお持ちの方は、下記URLから必要なバージョンをダウンロードしておいたほうが良いかもしれません。
インストール後のソフトウェアの起動や使用には、ライセンスキーもしくはライセンスキーに紐付けられた Affinity ID が必要です。

昔はよかったのじゃ……(by 老害)

おもいっきり120%の余談なんですが。
件のイギリス人デザイナーは、初詣で絵馬に「COME BACK macromedia!!! (マクロメディアよ、帰ってこい!!!)」とバカデカい字で書き殴ってました。もう2023年だったのに。
macromedia とは、かつて FlashFireworks などのクリエイティブソフトウェアを作っていた会社で、Adobeと法廷闘争を経た後、2005年にAdobeに買収・吸収されました。
かくいう僕も Affinity Designer V1リリース直後に macromedia Fireworks の香りを感じたり、Serif社のポジションをmacromedia社を重ね合わせ、サウダージに浸った一人でした。

2025年10月現在。Serif社がCanva社に買収され、1年半が経ちました。
不器用で、商売下手だけど、嫌いになれない。そんなSerif社と Affinity の空気が、ちょっとでも残ってくれたらな。
無責任で金払いの悪い、いちAffinityユーザの僕は、そう希願うのです。